及源鋳造株式会社社長 及川久仁子さん
本日のゲストは
及源鋳造株式会社社長 及川久仁子さんです。

創業嘉永5年、
地場産業の伝統を守りながら
時代に対応していかれるお姿を
中国進出を機に
最近よくTV番組などでもお見かけする
有名人!!!です。
実はうちの娘と及川社長のお嬢さんが
同じ高校、同じクラス(今、席も隣り!らしい・・)
というご縁で
お忙しいところ、無理を言ってお時間をいただきました。
ではインタビューをお聞きください。
◆家業を継ぐと決めたのは?
両親は何も言いませんでしたが、
祖母からは
「お墓を守りなさい。」と
子供のころから言われ続けて
これは家業を継ぐことと同じことなので
ある種のトラウマでもありましたが・・・
職業選択の自由はなかったですね。
婿を取って後を継ぐ。
もともと家を守るということが
日本の文化でもあったわけで
長男の役目をするしかなかった
そういう時代だったですよね。
いったん大学で外に出で
デザイン事務所に勤めて
工業デザインの勉強をして
25歳のときだったでしょうか
戻ってきたときがやると決めたときですかね。
父は現場を知らなければやれないと
まずは商品作りの現場からはじめ
そこに6年。
そのなかで
"生活は変わっているのに
作る商品は変わっていかない"
そのことが自分の中のジレンマで・・・
問屋さんからは民芸品を求められるから
民芸品を作るわけですよ。
でも生活は民芸を求めているわけではないと思って
"変えたいなぁ~"
それで企画研究所を立ち上げたいとなって・・・
まあ、まわりからは
現場に飽きたお嬢さんの気まぐれ
くらいにしか思われてなかったでしょうが(^^;
"このままだったら大変なことになる"
と私なりに危機感をもっていたので
自分なりの(当然、予算はつかないので・・・)
・マーケティング
・商品開発
を続けていました。
そんなとき前常務の退職にともなって
常務という立場になりました。
これまでの生活デザイン、マーケティングから
今度は"売る"仕事です。
営業とかお客様対応とか
経験がまったくないので
・掛売り?
・集金の方法?
何も知らないまま地位だけ与えられて・・・
すべての商品の原価計算をやるところからです。
しかもバブル崩壊の波がともにやってきましたし、
4年前社長に就任したときは
サブプライム問題、リーマンショックと
・・・タイミングよすぎるでしょう(笑
◆ご苦労されるところは?
よく学校の出前授業で先生からも
苦労話をといわれます。
なんといっても先程のような
タイミングのよさですから
苦労話には事欠かきませんが、
苦労話にもレベルがあって・・・
子供たちが夢をもてないものでは
困りますよね(^^;
今、産地の職人技術の危機です。
伝統技術というものは
代々親から息子に伝わる秘儀だから
他に引き継がれることはないわけです。
でも引き継ぐ息子かいないとか
いてももっと安定した職業を希望して後を継がないとか
10年先を考えると
ここで作れる鉄瓶、急須の数が半減する
ではすまないことになると思います。
これでは産地として生き残れない。
今60代~70代の職人さんがほとんどですが、
その技を継ごうと思うと5年10年とかかるわけで、
すぐに始めないと間に合わない。
うちでも以前、機械化の方向に動いたので
自社としての鉄瓶作りの技はないんですね。
どこかで接木をしなければ・・・
やりたい人を連れてくるしかない。
ということで
東北工業大学から今一人、職人さんのところに
弟子入りさせているんです。
何人も一度にできるといいんでしょうが、
なにしろ経費ということもあるので・・・・
まずは一人一人ですが。
◆中国との貿易のきっかけは?
2007年に岩手県の中国大連事務所から
上海で鉄瓶がほしいという会社があることを聞きました。
はじめはコピー商品の国だし
自社だけのことではなく
地場産業全体にかかわることなので
お断りしていたんですね。
それでも
・わざわざ来てくださったり、
・岩手県の中国に対する政策が明確だったりと
いろいろ条件も整っていたので、さらに
・コピー商品への対策や
・入金方法など
さらに条件を加えてやることにしました。
いろんな問題はまだまだありますよ。
文化の違いというか・・・
でも私たちは中国に対して、
いいものを作っているという姿勢を
見せ続けることが大切だと思っています。
今、中国から地方に直接やってきて
特産物や食材をさがしてアプローチしてくるようです。
とても近い国ということを実感しています。
そして地方も東京へという時代から
直接地方から中国、ニューヨーク、パリと
海外への時代なんだと思いますね。
◆今後の展開は?
お客様を工場に呼べるようにしたいです。
見せることのできる工場にして
見て、納得して、買ってもらう。
ただの流通ではなく、
直接お客様とつながりがもてる流通がいいですね。
"ハッピーな食卓のパートナーになる"
がテーマですから
やはり作り手とお客様が互いに見える関係を
作っていきたいです。
それと組織作りですかね。
物作りはそれぞれのパーツごとの分業ですが、
それぞれがすばらしくても
組織としては機能しづらい現状です。
団体戦で力が発揮できるような
組織作りをしたいと思っています。
◆子供たちへのメッセージをお願いします。
どんな夢でも
道筋をつけることが重要だと思います。
夢には期限をつけて
・いつまでに
・どこで何を学び
・どうやったらできるかを常に考えて
・とにかく行動する
チャンスをつかむためには
その瞬間、行動するかしないかだと思いますよ。
■編集後記
私の鋳物に対するイメージが一新されました。
食卓をとてもおしゃれに演出してくれる
商品満載!
女性ならではの視点が光ります。
及川社長の想いが伝わる
楽しいHPはこちらです。
http://www.oigen.co.jp
パン作りは私もぜひチャレンジ!!!
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