家具工房JP-STYLE &及川りんご園の店 "Mizusaki Note" のオーナーご夫妻 及川健児・由希子さん
本日のゲストは
家具工房JP-STYLE &及川りんご園の店
"Mizusaki Note"
のオーナーご夫妻 及川健児・由希子さんです。

仙台の広告デザイン会社に勤めていらっしゃった
お二人が、ご自分たちの居場所を求めて
ご主人の実家となりに
ギャラリーカフェと家具工房をオープンさせて半年。
夢をかたちにされていくお二人の奮闘記です。
ではさっそくインタビューをお聞きください。
◆家具との出会いを教えてください。
〈ケンジさん〉
私はプロダクトデザインといって
物のデザインを大学で勉強したんですが、
バブル崩壊の影響でその仕事はなくなっていって・・・
グラフィックデザインの会社で広告デザインの
仕事をしていました。
もともとものづくりをしたいと思っていたわけで、
宣伝するより宣伝されるものを作りたい。
という思いが湧いてきて・・・・
ふとしたきっかけで
仙台で家具を作っている人がいることを知って
行ってみると・・・感動でした!
ものづくりというのは
大手メーカーがあって
工場があって
そこにデザインがあるので
都市部でなければむずかしいと思っていたわけです。
それが仙台発でこんなにすばらしいものを
作っている人がいることに驚きました。
家具だけでなく
店舗のデザイン・インテリアを
木を生かして素材から作り出す。
場所じゃないのかもしれないと思いました。
それで土日にその方の工房に通って
教えてもらうようになりました。
〈ユキコさん〉仕事は忙しくて、徹夜で準備してプレゼンの
繰り返しだったんですけど、土日の彼は本当に生き生き
してました。
一年ぐらいしたときに
たまたま?会社が傾いてきて
やめるか残るかという選択になったとき
迷いましたけど・・・・
ここで(ほんとうにやりたいことを)あきらめたら
ずっとあきらめる人生かなぁ~と思って
やってだめだったらそれはそれで納得できるかと思い
会社をやめて長野に家具作りの勉強に出ました。
ちょうど30歳のときでした。
松本・軽井沢・蓼科と
今まで自分に縁のなかったリゾートという感覚、
その辺を車で走っていると岩手とそんなに変わらないのに
センスのよさが光る店が立ち並ぶ。
そういうライフスタイルやものづくりの世界を
見れたのがよかったですね。
◆カフェとの出会いは?
〈ユキコさん〉
私は街中に育って、田舎とは縁がなかったんです。
バリバリのキャリアウーマン
広告のプランナー
それがかっこいいと思っていたし
プランナーという仕事にあこがれてましたから。
人と人・人と物をつなぐ広告という仕事で
自分を発揮して表現できると
入社したときまでは疑わなかったんです。
それがだんだん自分の居場所を見つけるのが
大変になってきて・・・・
・プランナーの仕事と営業の仕事はどこが違うんだろう
・伝えたいことが伝わらないもどかしさ
そうだ!私はクライアントではなく
その先にいる人と直接かかわっていたいんだ。
直接伝えたいんだと気づいたわけです。
ここにはいられないと思っちゃったんですね。
何をやったらいいんだろうと考えましたが
そのときは思いつかなくて・・・
とりあえずお金の勉強をしよう
簿記、会計、世の中のお金の流れを知ろう
自営で何かやるために必要な基礎知識と経理を
勉強して資格を取って・・・・
それでも漠然としていましたね。
・やっぱり人とつながっていたい
・夫は家具を作りたいといっている
・夫の実家には江刺りんごがある
そして私は何をしよう・・・・・
いろいろあって、引き寄せられるようにここに来て
ギャラリースペースかなぁ~
ということはカフェスタイルかなぁ~
となるとおいしいケーキだなぁ~
で、ケーキを作れる自分になろう!
今度はお菓子づくりの勉強。
最初はほんとうにお菓子作りなんて
まったくできなかったんですよ。
(となりでケンジさん、大きくうなずく)
今でこそ、みなさんにほめていただけるような
場所になりましたが、
ここに来るまでは本当に大変でした。
◆モチベーションは何でしょう?
〈ケンジさん〉
"自分たちの居場所を創ろう"
それが原点です。
・こんな人のいないところで
・誰も来てくれなかったらどうしよう
とかではなく
・自分たちの居心地のよい場所をどう創るか
・いかに根をはるか
それだけ考えてやってきました。
それでも
グラフィックの仕事の仙台での実績は
岩手に来て"0"になり、
その年 雹が降ってりんごは壊滅状態。
さすがにそのときはへこみましたね。
あと数年は家が建たないんだと宣告されたようで
ここに帰ってこないほうがよかったのかと
思ったりして
途方にくれたこともありましたけど・・・
"今は家作りは無理なんだ"と受け入れて
"今できることはなんだろう"と頭を切り替えました。
・家具を作ってクラフト市に持っていって
やってますと見せていくこと
・家作りのプランづくり
・江刺産りんごと自家製ジュースの
ホームページ販売
など自分たちの居場所づくりのために
必死になってやりました。
2年ぐらいしたときにふと
"建てていいよ"の許可がおりました。
やり続けてよかったとほんとうに思いました。
そういうタイミングは必ず来るものですね。
もちろん予算のない中ですから
ご縁のあった多くの人たちに助けられながら
家具工房とギャラリーカフェができました。
◆ここから発信していきたいことは?
〈ケンジさん〉
私はここには何もないと思って
都会にあこがれて
一度はここを出て行ったわけですが
日本全国こういうところはたくさんある。
・話題性がなく
・仕事がなく
・お嫁さんがこない
どんどん地域が弱くなっていく。
だから何にもないここで工房や店をだすことに
意義があると思っています。
・ここでもやっていける
・ここだからできることがある
・ここから一流のものづくりを発信できる
子供たちに
・自分たちの好きなことをやっている人たちがいる
・自分らしい生活をしている人がいる
ことを知ってほしいし、見てほしいですね。
〈ユキコさん〉
家具やギャラリーを見に来てくださった方に
ほっとできるようなおいしいお菓子を出しながら
主人の作った家具を感じてもらい
江刺産りんごの美味しさを届けていきたいです。
お店をするようになって、
こんな田舎に足を運んでくださるお客さまが
いてくれることに日々感謝しています。
そして私は、喜んでいる人を目の前で見ているのが
好きなんだなぁ~とあらためて思いました。
お客さんの反応が直接伝わってくる。
それが次のパワーになりますね。
月に一度のワークショップをやるのが今の目標です。
みんなの発表の場になったらとも思いますし。
◆では子供たちへのメッセージをお願いします
〈ケンジさん〉
若いうちにできれば
一度は外に出たほうがいいと思います。
・学べることを学んで
・ここのよさを知って
・何ができるか考えて
外に出ることでここの豊かさがわかると思います。
あとは明るく・楽しく考えることです。
どんなにたいへんなときでも
ミサイルは飛んでこない!
"何とかなるさ"と思ってます。
〈ユキコさん〉
チャンスがあればバイトをやればいいと思います。
私は高校・大学といろいろなバイトをしましたが、
そのときの経験がいまだに生かされているなぁ~と
思いますよ。
・人間関係も増え
・社会を覗く機会になるし
・いやな思いも経験して
・自分で考えるようになる
バイトでも責任をもって仕事をすれば
見えてくるもの、身につくことはたくさんある
と思います。
■編集後記
お二人ともしっかりとご自分と向き合って
一歩一歩着実に進んでいかれる姿に感動~でした。
・りんごへの思い
・家具へのこだわり
など書ききれないこといっぱいで
第2弾が必要なほどです。
ぜひ立ち寄ってお二人の思いを伺ってみて下さい。
営業日・地図など確認の上、いらしてくださいね。
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